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任意売却とは?競売の違いや売却の流れをわかりやすく解説
住宅を購入する場合は30年以上にもなる住宅ローンを組むのが一般的です。しかし長い人生では病気や事故、会社の倒産や離婚などの理由から、ローン返済ができなくなる事態も考えられます。
もうこれ以上住宅ローンが払えない…とお悩みならローンの残る住宅を売却する「任意売却」という方法を考えてみませんか。
ここでは以下の3点から「任意売却」についてご紹介します。
1.任意売却の大まかな流れ
2.任意売却と競売の違い、ローン残債が減る方法
3.任意売却業者の「支援金」利用で、手元にお金が残る方法
住宅ローンを払えないまま放置していると、住宅は「競売」にかけられ、相場より安い金額でしか売れません。競売にかけられる前に「任意売却」を行い、競売よりも高く売却しましょう。
1.任意売却の大まかな流れ
住宅ローンのある自宅を高く売る「任意売却」
「任意売却」とは、住宅ローンが残っている住宅を、金融機関の合意を得て売却することを言います。
住宅ローンを滞納し始めてから3~6ヶ月経過すると、金融機関から住宅ローンの残債を一括で返済するよう求められます。
この段階で住宅ローンの債権は金融機関から保証会社へ移り、住宅ローンを借り入れている人は、借入金を分割返済する権利を失います。このことを、「期限の利益の喪失」と言います。その為に、残債を全額返済するまとまった資金が必要になります。
残っている住宅ローンの総額は数千万円に及ぶこともあり、返済することが難しいのが実態です。
しかし払えないからと言って放置しておくと、金融機関は裁判所に競売の申立てを行い、競売の手続きが開始されます。
競売にかけられると住宅は相場よりも安い金額でしか売却できず、ローン残債の返済にはとても足りません。
住宅ローンの支払いが困難になったら、早い段階で「任意売却」を検討すると良いでしょう。
任意売却の大まかなタイムスケジュール
任意売却を行う場合は、大まかに以下の手順によって行われます。
1.金融機関との任意売却合意に向けての交渉
2.住宅の販売活動
3.住宅の売買契約
4.決済・物件の引渡し
ここで重要なのは、任意売却の相談を始めてから実際に住宅が売却できるまでに「約3~6カ月」かかる点です。長い時間がかかるのは、最初に「金融機関と任意売却の同意を得る」必要があるからです。
ほとんどの住宅ローンは借り入れ時の契約で「ローン返済中に金融機関の同意を得ずに名義変更をした場合、一括で住宅ローンの残務を返済する」と決まっています。
たとえ住宅の法的な所有者であってもローンの残っている不動産を勝手に売却・名義変更をすれば、ローンの一括返済を要求される可能性があるのです。
そのため任意売却をおこなう場合は事前に、住宅の所有者と金融機関とが「任意売却に向けての合意」に達していなくてはなりません。
金融機関との合意交渉は、債務状況や住宅の条件などによって時間のかかる場合もあります。
そのため最終的に住宅の売却が終わるまでに3~6カ月がかかることになるのです。
2.競売と任意売却との違い
競売では、近隣相場より安価でしか住宅が売れない・手元にお金が残らない
住宅ローンの返済が遅れ、そのまま放置しておくと住宅は「競売」にかけられることになります。
ここで「競売」と「任意売却」の違いを見てみましょう。
「競売」
- 1.裁判所が債権者の申立てを受けて、強制的に不動産を売却する
- 2.債権者が競売のために事前に支払っている諸経費(申立手数料、予納金、郵便切手代など)は、競売で発生した売却代金から優先的に支払われる
- 3.住宅の内覧なしで入札されるため、入札金額が相場の50~70%にしかならない
- 4.売却がきまったら、直ちに退去する必要がある
「任意売却」
1.住宅の所有者が自分の意志で、住宅を売却する
2.住宅の売却が成立するまで、任意売却業者には法律で決まっている手数料を支払う必要がない
3.一般的な不動産売買と同じなので、相場価格で住宅を売却できる
4.売却が決まった後も、交渉次第では引越しまで時間的な余裕があったり引越し代金を支援してもらえたりする
「競売」はあくまでも裁判所の権限でおこなわれる処置です。
したがって売却までの手順は売り手の事情に関係なく進み、売却額が安くても拒否することはできません。
また売却後はただちに退去せねばならず、時間的な猶予はありません。引越し代も当然、自己負担。
競売になった場合、住宅の所有者は、裁判所の売却許可決定が出て買受人が代金納付を終了するまでの期間のみ、住み続けることが出来るだけで、金銭的にも精神的にも苦痛を伴うことが多く、メリットは殆どありません。
任意売却では、相場とほぼ同額で売却・手元にお金が残る
「任意売却」の大きなメリットは「住宅の売却額が高い」ことです。
任意売却では、住宅ローンを利用している金融機関と合意さえできれば、一般的な不動産売買と同じ手順で売買がおこなえます。中古物件を売る時と同じですから、売却額は近隣の不動産相場に準じます。
つまり「任意売却」では競売のように相場の半額になることはなく、売り手の手元に妥当な額の売却益が入ってきます。ローン返済に充てられる金額も多くなり、残債は大きく減ります。
また最終的に残った借金についても、金融機関と相談の上で分割返済が認められることもあります。
任意売却のメリットはさまざまな場面で住宅の売り手が優遇され、有利に交渉を進められることです。
だから手元に残るお金が競売より多くなり、新生活がスムーズに始めやすくなります。
3.支援金が出る任意売却業者
任意売却は、どの業者に依頼しても正規手数料は同額
現在はさまざまな任意売却の専門業者がいて、どこに相談したらいいのか迷うでしょう。
ここで覚えておきたいのは「どの業者に依頼しても、住宅の売却後に支払う正規手数料は同額である」点です。
任意売却の正規手数料は「宅地建物取引法」で決められており、「住宅の成約価格の3%+6万円+消費税」に固定されています。例をあげると、住宅が1,000万円で売れたら単純計算で「30万円+6万円+消費税」が手数料として売却額から差し引かれます。これはどの任意売却業者に委託しても同額です。
しかし正規手数料の額が同じでも、それぞれの任意売却の専門業者が独自でおこなっている支援制度には大きな違いがあります。
お得な支援制度を利用して、スムーズに新生活を始める事も可能です。
「支援キャッシュバック制度」で新生活スタート
任意売却相談ナビには独自の支援制度として「支援キャッシュバック制度」があります。
これは、本来なら任意売却業者が全額を受け取れる正規手数料の最大50%を、依頼人に返金するものです。
たとえばローン残債が2500万の物件があり、任意売却で物件が2000万円で売れたとしましょう。
この場合、正規手数料は66万円です。しかし任意売却相談ナビを利用していれば正規手数料の50%である33万円がキャッシュバックされ、お金が手元に残ります。
つまり依頼人が支払う手数料は「通常の半額」になるのです(※任意売却代金が2,000万円未満の場合は、手数料の1%をキャッシュバック)。
これからローン残債の返済を抱えて新しい生活に入ろうというとき、この支援金は大きな意味を持ちます。まさに新生活を応援するための制度と言えるでしょう。
このように依頼人の利益を考えている任意売却業者もありますから「どの業者に依頼してもどうせ正規手数料は同じだ」と思わずに、少しでも利点の多い業者を探すのがおすすめです。
まとめ
さまざまな事情から住宅ローンの返済ができなくなることは珍しくありません。
しかし「払えない、どうしよう」と迷ううちに自宅が安く競売にかけられてしまえば、多大な残債を抱えたまま自宅を失うことになります。
住宅ローンが払えなくなるかもしれないと思った時点で、早めに信頼できる任意売却の専門業者に相談しませんか。これから始まる新生活のためにも、早い決断が重要でしょう。