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借金で住宅ローンが払えない人必見の「任意売却」とは?
借金を増やすつもりはなかったのに、気がついたら多重債務になっていた……こんなことはありませんか。さまざまな事情から借金が増えてしまい住宅ローンの支払いも困難になるケースは、今の日本ではめずらしくありません。
ここでは多重債務などで住宅ローンの返済が困難な人のために、以下の3点から「住宅の任意売却」について考えてみました。
- 1.多重債務は住宅ローンから整理を解し
- 2.任意売却で住宅ローンを大きく返済、負担を軽減
- 3.最終的な手段としての「個人破産」「自己破産」の検討
住宅ローンは長期間にわたって返済が必要です。払いきれない住宅ローンでいつまでも苦しむより、返済が厳しくなってきた時点で「任意売却」を考え、自己破産を避ける手段を取りませんか。
1.多重債務で苦しい……まずは住宅ローンを整理
ローン途中の住宅でも「任意売却」なら売却OK
気がついたらいつの間にか複数の借金があって返済が苦しい……こんな状況におちいってしまったら、まずは大きな借金である「住宅ローンを整理する」ことを考えましょう。
検討すべきは住宅ローン返済中の自宅を上手に売却する方法「任意売却」です。
「任意売却」とは、住宅ローンを借り入れた金融機関の合意を得てローン返済中の自宅を売ることです。
通常、住宅ローンを返済中の不動産を売却すると金融機関から残りのローン総額を一括返済するように求められます。
分割払いの住宅ローンでさえ返済が困難なケースでは、ローン残債の一括返済は現実的ではありません。
しかし任意売却ならローン中の自宅を一般的な不動産売買と同じ手順で売却することができます。
近隣の不動産相場にみあった金額で自宅を売れるので、売却益をそのまま住宅ローン返済に回せば最終的に残る借金は少なくなります。
多重債務の大変さは、複数の返済があることです。住宅ローンの返済額だけでも大幅に減らせれば、経済的にも精神的にも負担は小さくなります。
「競売」は任意売却より損な売却法
住宅ローンの返済が滞納すると、自宅は「競売」にかけられることになります。
「競売」は任意売却とちがい、裁判所命令の措置です。そのため住宅の所有者には売却先を選ぶ権利はなく、売却額がどれほど安くても、競売の入札できまった相手に自宅を引き渡さねばなりません。売り手の希望はまったく反映されないのです。
また競売では近隣の不動産相場より安く売ることになります。
競売では購入希望者でも、入札前に建物内部を見ることができません。物件の状態がよくわからないままの入札なので、買い手は「相場の50~70%」程度しか提示して来ないのです。
したがって売却益も不動産相場よりずっと安くなり、売却後に返済できる金額も低くなります。自宅の売却後に残るローン残債は高額なままで、多重債務の負担は軽減されません。
つまり住宅ローンの返済滞納による自宅の競売は、ぜったいに避けるべきことなのです。
2.自己破産を避けるには、任意売却で多額の返済
競売を避け、任意売却を決断するタイムリミット
多重債務で苦しんでいるひとほど任意売却を考えたほうがいい。では、いつまでに「自宅を任意売却する!」と決断すべきなのでしょうか。
実は任意売却にもタイムリミットがあります。
競売の手続きが進み裁判所が「入札」を受け付ける段階が、タイムリミットです。「開札日」という、競売で住宅の売却相手と金額がきまる日の2日前までに、すべての債権者から「任意売却の同意」を得る必要があります。
さまざまな手順を考えると、裁判所による「入札受付」が始まる以前に任意売却の手続きに取り掛かっておかなければ、競売を避けることは難しいのです。
ちなみに開札されて購入者が決まり、住宅の所有者が変更されると、もとの所有者はただちに立ち退かねばなりません。もう住宅の所有者ではないので、「不法占拠」していることになるのです。
任意売却で高額売却=借入金を大きく返済
競売では、住宅の所有者が買い手を選んで高く売ることはできません。したがって売却後も多額の住宅ローン残債を背負って、返済に苦しむことになります。
しかし任意売却すれば、通常の不動産売買と同じ手順です。売り手は買い手と交渉し、納得のいく価格で自宅を売ることができます。
任意売却のメリットは、主に次の2点です。
- 1.競売より高額で売却できる可能性が非常に高い
- 2.住宅ローンの残債を大きく減らせる
任意売却が終わっても、住宅ローンの残債が残ります。
住宅ローン残債は通常「債権回収会社」に売却され、返済は債権回収会社におこないます。
もちろん借金ですから債権回収会社に対しても返済の義務があり、滞納すれば督促があり、給料の差し押さえなども発生します。
自宅売却後の新生活を安心して始めるためにも、任意売却を利用してできるだけ住宅ローン残債を減らすのが重要です。
3.任意売却後も多重債務を返済できない……「個人破産」「自己破産」
残った借金を減らすための「個人破産」
任意売却後も借金の返済のめどが立たない……こういう場合は「個人再生」か「自己破産」をいう手段が残されています。
「個人再生」とは裁判所を通じて債務を1/5にまで圧縮、その後3年間で返済するというものです。
個人再生では「圧縮した後の債務は100万円以下にできない」という条件が付きますが、逆に言えば多重債務を100万円の返済まで圧縮できる可能性がある、ということです。
圧縮できる債務は住宅ローン・自動車ローン・消費者金融からの借入金などを合算したものです。返済総額が減るので、多重債務の返済負担は楽になります。
ただし、個人再生には、
- 1.返済する人に安定的な収入があり、裁判所が再生の可能性を認める
- 2.債務に保証人がいる場合は、個人再生より先に保証人が返済を請求される
- 3.車のローンがある場合は、車をローン会社に引き渡される可能性が高い
等の条件があります。
正社員や公務員、安定した収入が見込める自営業者などは、個人再生の利用で債務総額を減らせるかもしれません。
最終手段としての「自己破産」
「自己破産」は、裁判所を通じてすべての借金をゼロにする方法です。
住宅ローンの残債はもちろん、自動車ローン・消費者ローン・そのほかすべての借金が返済を免除されます。債務生活をリセットできる方法ですが、デメリットはかなり大きくなります。
自己破産の主なデメリットは以下の5点です。
- 1.官報に「破産人申立人」として掲載され、氏名が公開される
- 2.保証人がいれば、先に保証人に請求がおこなわれる
- 3.所有している自動車は自動車ローンの債権者に引き渡されるか、時価20万円以上なら処分される
- 4.99万円を超える現金は処分される
- 5.自己破産後、契約中のクレジットカードは使用できなくなる。新規のクレジットカードは破産後7~10年のあいだは作れなくなる
なお自己破産をしても生活に必要な家具などは、よほど高額な資産でなければそのまま残されます。
自己破産はデメリットが大きいですが、残債をすっかりゼロにして新しい生活のスタートを切ることができる手段です。多重債務で苦しんでいるのなら検討すべきでしょう。
まとめ
多重債務で苦しんでいる場合は、まず高額な借金である住宅ローンから抜け出す方法を考えましょう。ローン返済を滞納して自宅を競売にかけられるより、任意売却で高く売ったほうが残債は減ります。
自己破産を避けるためにも、早い段階で信頼ができる任意売却の専門業者に相談をしてみませんか。